子宮頚癌ワクチンとは
子宮頚癌は、現在唯一予防ワクチンが開発されている癌です。
原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって発病することが分かっています。HPVは女性のほとんどが一生のうちに感染するといわれていますが、その感染のきっかけは性交渉です。感染した方の約10%が感染の長期化を起こし、前癌状態へと進みます。
この状態で検診などの診察で発見されれば良いのですが、自覚症状がないために見過ごされ、一部の方が癌になってしまうのです。感染が成立してから癌になるまでは数年以上を要すると言われております。
ワクチンには既に感染しているウイルスを排除する効果はありませんが、発癌のリスクを下げることが報告されています。
したがってワクチン接種は初めての性交渉前が最も有効ですので、娘さんが若いうちにお父さん、お母さんが接種を勧めてあげる必要があるでしょう。性交渉後であってもリスク低減を目的に自分の健康管理として接種することも大切と思います。
接種方法は初回・1ヶ月後・6ヶ月後の計3回です。肩への筋肉注射ですので時間は掛かりません。しかしちゃんと3回の接種を受けないと効果がありませんのでご注意ください。費用は3回で6万円前後と高価です。しかし江東区では中学1年生から3年生の女子には全額助成が決定し11月1日より接種可能となりました。
接種をご希望の方は事前に電話連絡をお願いいたします(当日直接来院されてもワクチンの在庫がない場合があります)。
不明な点は当院にお問い合わせください。
*現在、子宮頸がんワクチンは施行しておりません。
■ 帯状疱疹ってどんな病気?
恐らく子供の頃に「みずぼうそう」にかかった方は多いのではないでしょうか。
水痘(みずぼうそう)と帯状疱疹という異なる二つの病気は、実は水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella zoster virus)と呼ばれる同じヘルペスウイルスによって引き起こされるのです。一般に子供に多くみられる水痘は、ウイルスの初感染により引き起こされ、発熱と全身に疱疹が出現します。麻疹や風疹と違い、治った後も脊髄の知覚神経節や顔面にある三叉神経節でウイルスは潜伏し続けます。
その後、成人以降に何らかの刺激で潜伏ウイルスが再活性化すると、神経に沿って顔や胸や腹の皮膚に帯状のブツブツ(水疱)が出来てきます。これが帯状疱疹です。神経に沿って炎症を起こすわけですから「ピリピリ」と相当な痛みを伴います。
治療法
アシクロビル(代表的商品名「ゾビラックス」)などの、ウイルスを「殺す」薬を使います(飲み薬や塗り薬)。治療には1週間以上かかりますが、この薬を使用することにより重症化を防ぐ事が出来ます。しかし治療が遅れたり、免疫機能が低下している高齢者では難治性の後遺症を残すことがあります。これが問題なのです。
そこでワクチン
皆さんご存知のように、みずぼうそうの予防にはワクチンがあります。子どものころに受けておくと、水ぼうそうにかからないか、かかっても軽くすみます。
しかしワクチン接種によって体内に獲得される抗体量には個人差があります。ですから高齢者、特に糖尿病や悪性疾患など免疫機能が低下している方ではワクチンを追加接種する必要性が出てきます。
例として挙げますと、アメリカでの研究ではワクチン接種にて高齢者の帯状疱疹による体への負担や後遺症の続発率ともかなり抑えることが出来たと確認されています。
なぜアメリカ?
そうです何でも日本は遅れているのです・・・
ワクチンの副作用は?
子供に接種するものです。100%安全ではありませんが、非常に副作用の少ないワクチンです。ただし生ワクチンですので妊婦さんには接種できません。
接種をしたほうがいい方とは?
・体力の衰えを感じてきた方
・糖尿病で治療中のかた。
・治療はしていなくても血糖が高いと指摘されている方。
・何らかの疾患にて、免疫調節剤やステロイドホルモン剤での治療を受けている方。
・帯状疱疹に罹ったことのある方。
他にも関心のある方は院長に相談ください。
■ その他のワクチン(任意)
ワクチン接種は在庫確認のため予め電話にてお問い合わせください。
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麻疹ワクチン 4,500円(税別)
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風疹ワクチン 4,500円(税別)
- 麻疹・風疹ワクチン 6,000円(税別)注:2回接種が必要。
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B 型肝炎ワクチン 4,500円(税別)注:3回接種を推奨。
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肺炎球菌ワクチン 8,000円(65歳以上の方は助成制度あり)